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ひとを描く
公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館(館長 石橋 寬)は、「ひとを描く」展を2024年11月2日(土)より開催します。古代ローマの大プリニウスの『博物誌』には、コリントの陶器商の娘が旅立つ恋人の姿を残しておくために壁に影をかたどったというギリシア人の説話が書かれています。この物語は、18世紀後半から19世紀初めには、絵画の起源として引き合いに出されました。そして実際、ヨーロッパの美術の歴史を見てみると、「ひとを描く」ことは作品制作の重要な要素のひとつでした。この展覧会では石橋財団コレクションから、古代ギリシア陶器と近代ヨーロッパの絵画作品などの合計85点で、人物表現の豊かさをご紹介します。
展覧会概要
古代ローマの大プリニウスの『博物誌』には、コリントの陶器商の娘が旅立つ恋人の姿を残しておくために壁に影をかたどったというギリシア人の説話が書かれています。この物語は、18世紀後半から19世紀初めには、絵画の起源として引き合いに出されました。そして実際、ヨーロッパの美術の歴史を見てみると、「ひとを描く」ことは作品制作の重要な要素のひとつでした。たとえばエドゥアール・マネやポール・セザンヌの自画像は、自らの技量を示すことのできる題材であると同時に、さまざまな新しい表現の実験の場でもありました。ピエール=オーギュスト・ルノワールの手がけた肖像画は、画家にとって重要な生活の糧となっていました。また、物語に登場する人物を描いた作品もあります。この展覧会では石橋財団コレクションから、古代ギリシア陶器と近代ヨーロッパの絵画作品などの合計85点で、人物表現の豊かさをご紹介します。
見どころ
1.マネ、セザンヌ、ルノワールらヨーロッパ近代画家による人物画を一望
本展ではマネ、セザンヌ、ルノワールら19世紀から20世紀にかけて活躍したヨーロッパの画家たちによる人物画を一望いただけます。例えばモデルと画家という関係に注目すると、描いた画家と交流のあった同時代の画家が浮かび上がってきます。アンドレ・ドラン《ヴァイオリンを弾くヴラマンクの肖像》はドランがヴラマンクをモデルに描いた作品で、右下にはドランのサイン、左下には「ドランによる私の肖像」との書き込みがあります。モデルになったのは誰か?どのような物語を描いているのか?など制作背景から、当館の人物画の名作を新しい視点でお楽しみください。
2.古代ギリシア陶器を一堂に展示
古代ギリシア陶器30点を一堂に展示します。古代ギリシア陶器に描かれた「ヘラクレスとケルベロス図」「男女図」「婦人図」などの様々な人物と、ヨーロッパ近代画家らによって描かれた人物を見比べていただくことで人物表現の豊かさを感じ取っていただけます。
3.藤島武二と長谷川路可による古代ローマの模写作品を初公開
イタリアを旅行した日本人の画家たちにとって、古代ローマの作品は魅力的なものでした。本展では古代ローマのモザイクや壁画断片と合わせて、2人の近代日本人画家——藤島武二と長谷川路可——による模写作品を紹介します。これらの模写作品はアーティゾン美術館の開館以来、初めて公開するものです。2人が古代ローマの作品に描かれた人物をどのように表現しているのかをご覧ください。
こちらの画像のご利用については、下記の広報お問い合わせ先までご相談ください。
パブロ・ピカソ《画家とモデル》1963年
石橋財団アーティゾン美術館
© 2024 - Succession Pablo Picasso - BCF (JAPAN)
開催概要
会期 |
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会場 | アーティゾン美術館 |
住所 | 104-0031 東京都中央区京橋1-7-2 Google Map |
展示室 | アーティゾン美術館 5階展示室 |
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主催 | 公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館 |
担当学芸員 | 賀川恭子、原小百合 |
同時開催
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子 ―ピュシスについて(6階展示室)
アーティゾン美術館では、2020年の開館以来、石橋財団コレクションとアーティストとの共演、「ジャム・セッション」展を毎年開催しています。第5回目となる本展は、国際的なアートシーンで注目を集めるアーティスト、毛利悠子を迎えます。
毛利の国内初大規模展覧会である本展では、新・旧作品とともに、作家の視点から選ばれた石橋財団コレクションと並べることで、ここでしか体感できない「微細な音や動きで満たされた静謐でいて有機的な空間」に来場者をいざないます。
https://www.artpr.jp/artizon/mohriyuko2024
石橋財団コレクション選
特集コーナー展示 マティスのアトリエ(4階展示室)
アンリ・マティス(1869-1954)の絵画において、室内は常に重要な要素であり続けましたが、とりわけ1940年代以降、生活と創作とが地続きとなった空間として重要になるのが、アトリエです。 本展は、《踊り子とロカイユの肘かけ椅子、黒の背景》(1942年)の収蔵にちなみ、石橋財団のコレクションにより、マティスの創作においてアトリエが果たした役割について、複数の視点から探るものです。
https://www.artpr.jp/artizon/matissestudio
広報用画像一覧
- アンドレ・ドラン《ヴァイオリンを弾くヴラマンクの肖像》1905年、石橋財団アーティゾン美術館
- ポール・セザンヌ《帽子をかぶった自画像》1890-94年頃、石橋財団アーティゾン美術館
- ピエール=オーギュスト・ルノワール《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年、石橋財団アーティゾン美術館
- 「ブーローニュ441の画家」《アッティカ黒像式頸部アンフォラ「ヘラクレスとケルベロス図」》紀元前520-510年頃、石橋財団アーティゾン美術館
- 「メイプルウッドの画家」《アプリア赤像式鐘形クラテル「男女図」》紀元前4世紀第2四半期、石橋財団アーティゾン美術館
- 「ロチェスター・グループ」《アプリア赤像式レキュトス「婦人図」》紀元前340年頃、石橋財団アーティゾン美術館
- 長谷川路可《「アルドブランディーニ家の婚礼図」の模写》1955-56年、石橋財団アーティゾン美術館
- エヴァ・ゴンザレス《眠り》1877-78年頃、石橋財団アーティゾン美術館
- アンリ・マティス《パティチャ》1947年、石橋財団アーティゾン美術館
- アルベルト・ジャコメッティ《矢内原》1958年、石橋財団アーティゾン美術館
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