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自然という書物
15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート
町田市立国際版画美術館(東京都町田市原町田4-28-1)にて「自然という書物―15~19世紀のナチュラルヒストリー&アート」展を2023年3月18日(土)より5月21日(日)まで開催いたします。本展は、15世紀から19世紀までの西洋のナチュラルヒストリー(自然誌/博物学)とアート(美術/技芸)のつながりに注目し、人間が表してきた自然のすがた・かたち(画像)を紹介する展覧会です。ナチュラルヒストリーとアートの混淆によって西洋の紙上に築かれてきた、自然のすがた・かたちのビオトープ(生息空間)ともいうべき世界を、この機会にぜひご堪能ください。
ロバート・ジョン・ソーントン『フローラの神殿』より「植物に愛を射込むクピド」 1798-1807年刊 銅版(多色)・手彩色 町田市立国際版画美術館
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展覧会概要
「自然という書物」展は、15世紀から19世紀までの西洋のナチュラルヒストリー(自然誌/博物学)とアート(美術/技芸)のつながりに注目し、人間が表してきた自然のすがた・かたち(画像)を紹介する展覧会です。
古くから人間は自然物や自然環境―動物や植物、肉眼では捉えることができない微小な生物、地球上の地勢や地質などを記録してきました。言葉と絵によって描写された自然の似姿の普及に、活字と版画などの印刷技術が大きな役割を果たしてきたことも特筆すべきでしょう。さらに自然は美術の霊感源となってきました。美術の表現手法が、自然の図解に用いられてきたことも見逃せません。
ナチュラルヒストリーとアートの混淆によって西洋の紙上に築かれてきた、自然のすがた・かたちのビオトープ(生息空間)ともいうべき世界を、この機会にぜひご堪能ください。
みどころ
1. 自然はどのように記述・描写されてきたのか?自然物・自然環境を中心とした版画による「イラストレーション(図解)」の歴史を概観
2. 自然はどのように見られ、考えられてきたのか?
現実/想像の動植物をはじめ、顕微鏡の世界から極地までの自然のあらゆる「すがた・かたち(画像)」を展覧
3. 自然と美術の混淆からどのようなイメージが生み出されてきたのか?
「自然/科学」と「人工/美術」の有機的なつながりから誕生した驚きの作品も紹介
※関連催事も充実!お見逃しなく!
展示構成
第一章 想像と現実のあわい―15、16世紀中世ヨーロッパの自然観は、想像力や規範となる書物からの知識、そして森羅万象を創造した神の存在によって、形づくられていました。15世紀になると、実際の観察に基づく自然の記述/描写が始まります。16世紀には、学者と画家・版画家の協同による草本誌が刊行されました。動物も実見に基づいて記録され始める一方で、動植物は寓意の世界でさまざまな意味と役割を担い続けました。
第二章 もっと近くで、さらに遠くへ―17、18世紀
17世紀に入ると、望遠鏡や顕微鏡といった光学器械が、肉眼では捉えることのできなかった自然の細部に光をあてました。また、1492年のコロンブスによる新大陸の発見を嚆矢とする「大航海時代」を経て、記述/描写の対象となる自然の範囲が広がっていったことも見逃せません。より詳細に、より精緻になっていく自然へのまなざしと軌を一にするかのように、書物の挿画に用いられる技法も、木版画と比べて精緻な表現が可能な銅版画が主流となっていきました。
第三章 世界を分け、腑分け、分け入る―18、19世紀
18世紀は、記述/描写された自然を分類・解剖していく時代となりました。転機となったのが、1735年に刊行されたリンネの『自然の体系』です。1749年から刊行が始まったビュフォンの『博物誌』とあわせて、今日に通じる動植物の分類体系の礎が築かれたといえるでしょう。さらに新たな観測器具や画家を伴った探検家の世界周航と、多色刷りの進歩やリトグラフ(石版画)の発明といった版画技法の発展等が、さまざまな地域の自然物と自然環境の解像度を高めていきました。
第四章 デザイン、ピクチャレスク、ファンタジー
15~19世紀の西洋において、自然のすがた・かたちは、実にさまざまな手法で描写されてきたといえます。動植物は書物の中で図説されるだけではなく、装飾モチーフとして紙面を彩る存在でもありました。自然へのまなざしが美術のなかに反映されたり、美術の表現手法が自然の図解に用いられたりした例も少なくありません。自然の造形を活かした「デザイン」、自然を絵画的に表現する「ピクチャレスク」、自然を霊感源とした「ファンタジー」といったキイワードから、自然と美術のつながりを紐解きます。
開催概要
会期 |
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会場 | 町田市立国際版画美術館 |
住所 | 194-0013 東京都町田市原町田4-28-1 Google Map |
展示室 | 町田市立国際版画美術館 企画展示室1、2 |
時間 |
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休館日 |
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観覧料 |
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TEL | 042-726-2771 |
URL |
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SNS | |
主催 | 町田市立国際版画美術館 |
同時開催ミニ企画展「日本の自然と多色摺木版の世界」会期:2023年3月15日(水)~6月11日(日) 常設展示室/入場無料 |
イベント・講演会・グッズ・コラボ情報
記念講演会
①2023年4月15日(土) 講師:菅靖子(津田塾大学英語英文学科教授、デザイン史・日英デザイン交流史)
②2023年5月13日(土) 講師:桑木野幸司(大阪大学人文学研究科教授、西洋美術・建築・都市史)
各日14時~15時30分/会場:講堂/先着60名/要本展観覧券(半券可)
スペシャルトーク「BHチャンネル×版美―YouTube生配信!!」
2023年4月1日(土)22時~23時30分
出演:
ヒロ・ヒライ(BHチャンネル主催、ルネサンス学)
橋本麻里(エディター、金沢工業大学客員教授)
山本貴光(文筆家、ゲーム作家)
藤村拓也(本展担当学芸員)
オンライン配信/視聴無料
視聴はコチラ
子ども講座 みてみてつくろう「自然の絵本をつくる」
2023年3月25日(土)13時30分~16時
講師:杉浦幸子(武蔵野美術大学芸術文化学科教授、美術館教育学)
会場:講堂、企画展示室/受講料:1,000円/対象:小学3~6年生
定員:16名(事前申込制)
申込はコチラ
ポップアップストア
2023年5月3日(水・祝)~5日(金・祝)各日10時~16時
出店:dubhe(古版画・博物絵はがき)、古書ドリス(古本)、うみねこ博物堂(昆虫標本・博物雑貨)
会場:エントランスホール
プロムナードコンサート「音を楽しむ 自然と楽しむ」
2023年4月29日(土)①13時~②15時~(各回30分程度)
演奏:Duo Iris(バイオリン:真野謡子、ピアノ:後藤加奈)
会場:エントランスホール/参加無料
担当学芸員によるギャラリートーク
①2023年4月8日(土)②5月6日(土)
各日14時から30分程度
会場:企画展示室/要本展当日有効観覧券
広報用画像一覧
『キリストの生涯注解』より一葉 1482年頃刊 木版・手彩色 町田市立国際版画美術館
『健康の庭』より一葉 1485年刊 木版・手彩色 町田市立国際版画美術館
ハインリヒ・アルデグレーファー『悪徳』より「貪欲」 1552年 銅版 町田市立国際版画美術館
レオンハルト・フックス『植物誌』 1542年刊 木版 東京薬科大学
フェッランテ・インペラート『博物宝典』より「インペラートの驚異の部屋」 1559年刊 木版 町田市立国際版画美術館
バシリウス・ベスラー『アイヒシュテット庭園植物誌』より一葉 (初版1613年刊) 銅版・手彩色 コノサーズ・コレクション東京
ヴェンツェスラウス・ホラー『四季』より「春」 1641年 銅版 栃木県立美術館
アタナシウス・キルヒャー『地下世界』 1682年刊 銅版 放送大学附属図書館
ヤン・ヨンストン『自然誌』 1657-65年刊 銅版 町田市立国際版画美術館
ロバート・フック『ミクログラフィア』 1665年刊 銅版 東京薬科大学
ネヘミヤ・グルー『植物解剖学』 1682年 銅版 東京大学大学院理学系研究科附属植物園
ロバート・ジョン・ソーントン『フローラの神殿』より「エジプトハス」 1798-1807年刊 銅版(多色)・手彩色 町田市立国際版画美術館
アレクサンダー・フォン・フンボルト『新大陸赤道地方紀行』 1805-34年刊 銅版・手彩色 放送大学附属図書館
アレクサンダー・フォン・フンボルト『新大陸赤道地方紀行』 1805-34年刊 銅版・手彩色 放送大学附属図書館
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト『日本動物誌』第一巻 1833年刊 リトグラフ・手彩色 放送大学附属図書館
ジェイムズ・シャーリー・ヒバード『アクアリウム』 1869年刊 木口木版 町田市立国際版画美術館
オーウェン・ジョーンズ『装飾の文法』 1856年 リトグラフ(多色) 文化学園大学図書館
オーブリー・ビアズリー(画)『アーサー王の死』 1893-94年 ラインブロック 町田市立国際版画美術館
ヨハン・ヤーコプ・ショイヒツァー『神聖自然学』 1732-37年刊 銅版 町田市立国際版画美術館
ロバート・ジョン・ソーントン『フローラの神殿』より「植物に愛を射込むクピド」 1798-1807年刊 銅版(多色)・手彩色 町田市立国際版画美術館
エレノア・ヴィア・ボイル(画)『終わりのない物語』 1868年 木口木版(多色) 町田市立国際版画美術館
エドワード・バーン=ジョーンズ『フラワーブック』より「悲しみの樹(ヨルソケイ)」 (原画1882-98年) リトグラフ(多色)・手彩色 郡山市立美術館
チラシ表
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