プレスリリース
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特集展示
平山郁夫《想一想》と昭和期の日本画家たち
半蔵門ミュージアムにて、特集展示「平山郁夫《想一想》と昭和期の日本画家たち」(英語:Hirayama Ikuo's Meditation and the Nihonga (Japanese-style Painting) Artists of the Showa Era(1926-1989))を2024年12月11日(水)より開催いたします。平山郁夫《想一想》は仏伝シリーズのひとつで、釈尊がブッダガヤの菩提樹の下で悟りを開いた瞑想場面を幻想的に表現しています。そのほか本展覧会では、明治以降に生まれ、主に昭和の時代に活躍した日本画家たち、横山大観、川合玉堂、堂本印象らを取り上げます。
展覧会概要
今回の特集展示は、収蔵品のなかから昭和期の作品を中心とする近代日本画を紹介します。いずれも当館初公開の作品です。
平山郁夫《想一想》は仏伝シリーズのひとつで、釈尊がブッダガヤの菩提樹の下で悟りを開いた瞑想場面を幻想的に表現しています。そして、太陽を描いた横山大観と児玉希望、動植物を丁寧に表現した川合玉堂・川﨑小虎・堅山南風・堂本印象、人物を描写した鏑木清方と伊東深水の作品と、さらに小倉遊亀による静物画や、加藤東一の風景画も展示します。
2025(令和7)年は“昭和100年”に相当する年ですが、今回とりあげた画家たちは、明治以降に生まれ、主に昭和の時代に活躍しました。作品からは、題材への興味や愛好などに、純粋で柔和なまなざしを感じ取ることができます。近代日本画の瑞々しさや画家それぞれの個性をご堪能ください。
※注 川﨑小虎の「﨑」⇒たつさき 「大」ではなく「立」
主な見どころ
横山大観・鏑木清方・小倉遊亀・平山郁夫ら、文化勲章を受章するなど多彩な経歴
本展で取り上げる画家は、生年順に、横山大観(1868~1958)、川合玉堂(1873~1957)、鏑木清方(1878~1972)、川﨑小虎(1886~1977)、堅山南風(1887~1980)、堂本印象(1891~1975)、小倉遊亀(1895~2000)、児玉希望(1898~1971)、伊東深水(1898~1972)、加藤東一(1916~1996)、平山郁夫(1930~2009)の11名です。
それぞれの経歴は多彩で、うち7名は文化勲章を受章するなど、高く評価されてきました(横山大観、川合玉堂、鏑木清方、堅山南風、堂本印象、小倉遊亀、平山郁夫の7名)。各地で企画展示が開かれ、顕彰する美術館や記念館が設立された画家もいます。また、横山大観と堅山南風、川合玉堂と児玉希望、鏑木清方と伊東深水は、それぞれ師匠と弟子の関係にあたります。
平山郁夫の名作《想一想》
平山郁夫が描いた仏伝シリーズのひとつ、《想一想》は、1979年の第34回春の院展に向けて描かれたもので、2011年8月の東日本大震災復興支援チャリティーイベントに出品されました。今回は、同じくブッダガヤで悟りを開いた場面をあらわした、館蔵のガンダーラ仏伝浮彫「降魔成道」とともにご鑑賞いただきたいと思います。
館蔵のガンダーラ仏伝浮彫「降魔成道」
“昭和100年”に取り上げる、昭和時代に活躍した日本画家たち
2025(令和7)年は“昭和100年”に相当する年ですが、今回とりあげた画家たちは、明治以降に生まれ、主に昭和の時代に活躍しました。作品からは、題材への興味や愛好などに、純粋で柔和なまなざしを感じ取ることができます。近代日本画の瑞々しさや画家それぞれの個性をご堪能ください。
常設展示
ガンダーラの仏伝浮彫、鎌倉時代初期の仏師運慶作と推定される大日如来坐像(重要文化財)、醍醐寺ゆかりの不動明王坐像、如意輪観音菩薩坐像、二童子像を常設展示しています。
展示室:地下1階
常設展示についての詳細はこちらから
開催概要
会期 |
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会場 | 半蔵門ミュージアム |
住所 | 102-0082 東京都千代田区一番町25 Google Map |
時間 |
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休館日 |
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入場料 |
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TEL | 03-3263-1752 |
URL |
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SNS | |
アクセス ・東京メトロ半蔵門線『半蔵門駅』下車 4番出口(地上1階)左すぐ ・東京メトロ有楽町線『麹町駅』下車 3番出口から徒歩5分 ・JR『四ツ谷駅』下車 徒歩15分 ※駐車場および駐輪場はございません。 ※都合により、展覧会およびイベント等が中止または変更となる場合がございます。 最新情報は、当館公式サイトをご覧ください。 |
イベント
イベントは、会場・オンライン併催
いずれも、
会場:半蔵門ミュージアム3階ホール(定員60名)
対象:中学生以上
参加費:無料
講演会「平山郁夫の仏教画―仏教伝来・仏伝シリーズ・想一想―」会場・オンライン併催
このたび公開される平山郁夫《想一想》に合わせて、画家が描いた仏教画の初期作品《仏教伝来》をはじめ、釈迦の生涯を描いた「仏伝シリーズ」などを中心に解説します。
日時:2月23日(日) 14:00~15:30
講師:大塚 裕一氏(平山郁夫シルクロード美術館学芸室長)
※事前申込(期間:会場聴講 12月11日~1月20日、オンライン聴講 12月11日~2月22日)
申込方法:当館公式サイトの「お知らせ」または「講演会/イベント」の申込みフォームからお申込みください(追って情報掲載予定)
【お問い合わせ先】講演会事務局 Tel 070-4369-8162 受付時間:10時~18時 ※土日祝日、12月28日~1月5日を除く Email hanzomon-seminar@tts.co.jp
江戸歴史文化講座「江戸の花見と日本橋」会場・オンライン併催
梅や桜が咲く春、江戸の人々が楽しんでいた花見の名所を紹介いたします。あわせて、日本橋周辺の古地図から当時の暮らしぶりを探ります。
日時:3月22日(土)14:00~15:00
講師:岡崎 寛徳(当館主任学芸員)
※会場聴講は、事前申込不要(当日先着順)。オンライン聴講URLは、公式サイトに掲載いたします。
同時開催展
元田敬三《SUNDAY HARAJUKU》2005-10年
ⒸKeizo Motoda
会場:2Fマルチルーム
2Fマルチルームでは、当館の姉妹館である清里フォトアートミュージアムの収蔵作品の中から大型作品にスポットライトを当て、展示いたします。作品は写真家で同館副館長の瀬戸正人氏が選びました。様々な技法によるバラエティ豊かな写真表現を楽しんでいただければ幸いです。
半蔵門ミュージアムについて
半蔵門ミュージアムは、真如苑が所蔵する仏教美術を一般に公開するために設立した文化施設で、2018年に開館いたしました。地下鉄「半蔵門駅」出口すぐの、都心の交通が簡便な場所にあり、入場料は無料です。メインの地下展示室は常設・特集展示エリアからなり、歴史と信仰によって育まれてきた仏像や仏画などの仏教美術と静かに向き合っていただけます。積層する大理石(トラバーチン)の床、壁で構成され、信仰心を呼び起こす、精神性の高い石室のような空間です。ほとんどの展示品はガラスケースに入れておらず、直接鑑賞することができます。設計は平等院ミュージアム鳳翔館や国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館などを手がけた建築家の栗生明氏によるものです。
施設画像ダウンロードはこちらから
運慶作と推定される大日如来坐像
東京国立博物館の寄託から半蔵門ミュージアムの創設・展示へ
当館の代表的な所蔵作品に、運慶作と推定される重要文化財 大日如来坐像(鎌倉時代初期)があります。個人が所蔵していたこの像を、現在の当館館長である山本勉が調査したのは2003年のことです。まもなく像は東京国立博物館に寄託され、2004年4月の公開と同時に、山本が論文「新出の大日如来像と運慶」を発表して運慶作品である可能性を論じました。その後、2008年にNYでオークションにかけられ、運慶作品の国外流出危機という社会的な話題を呼びました。この際に文化財保護の観点から真如苑が像を購入、その年の夏から東京国立博物館の寄託に戻って再公開され、翌年の2009年には重要文化財に指定されました。やがて公開施設として、半蔵門ミュージアムが創設され、2018年から一般公開を開始し、大日如来像は展示室の中央に常設展示されています。
大日如来像の特色と仏師運慶
金剛界の大日如来像は、智慧の象徴である智拳印を結んでいます。現在は失われていますが、当初は宝冠や胸飾・瓔珞などで荘厳されていたのでしょう。像の作風は平安時代末期、鎌倉時代前期に活躍した仏師運慶(?~1223)の作品、とくに運慶が文治5(1189)年に造った神奈川県横須賀市・浄楽寺阿弥陀三尊像と共通しています。像内は上げ底式内刳りと呼ばれる技法で密閉され、五輪塔形の木札や仏像の魂といえる心月輪(水晶珠)などが納められていますが、この技法は浄楽寺にみられるものです。これらの観点から像は、記録にみえる足利義兼(?~1199)が建久4(1193)年に足利・樺崎寺(現在廃寺)下御堂に造った大日如来像にあたると考えられています。
大日如来像のひみつ
大日如来像内の納入品は、2003年に撮影されたX線写真によって確認されましたが、その後のさらなる科学調査によって詳細が報告されています。像内の中央部には、上部を五輪塔形にかたどり、彩色して種子を書き、基部には梵字の陀羅尼を書いた木札が立てられており、その半ばの高さには水晶珠が留められており、その横には舎利を籠めた五輪塔形容器が位置すること、下方には紐束のはいった袋があることなどが明らかになってまいりました。当館では、これらの詳細も展示紹介しております。
また、当館の運慶作とされる大日如来坐像について当館館長が語る「インタビュー」もご参考にしてください。
広報用画像一覧
- 平山郁夫《想一想》 昭和54(1979)年 協力 (公財)平山郁夫シルクロード美術館
※【紙媒体での掲載】のみ、紹介記事でご掲載の場合にご利用いただけます。 ※WEB媒体でのご掲載にあたっては著作権処理のご対応(著作権料お支払い含む)が必要となります。ご希望の際には、広報お問合せ先までご連絡ください。 - ガンダーラ仏伝浮彫 降魔成道 2世紀
- 堂本印象《白き百合》 1960年代
- 小倉遊亀《佳果》 昭和30年代 ©tetsuju
- 川合玉堂《紅梅鶯》 明治34(1901)年頃
- 川合玉堂《山羊》 昭和17(1942)年頃
- 川﨑小虎 《澤瀉》 大正~昭和初期
- 元田敬三《SUNDAY HARAJUKU》2005-10年 ⒸKeizo Motoda
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