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キース・ヘリング展 アートをストリートへ

開催期間会期

1980年代アメリカを代表するアーティストの一人、キース・ヘリング(1958-1990)の大規模な個展です。「アートはみんなのために」という信念のもと、地下鉄駅構内での制作活動を皮切りに、絵画、彫刻、また舞台セットやポスターの制作など多彩な分野で活躍し、HIV・エイズ予防啓発運動にも取り組んだヘリング。本展では日本初公開となる貴重なドローイングを含む初期から晩年までの約150点により、今も色褪せないヘリングのメッセージをさぐります。

《イコンズ》 1990年
中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation

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展覧会概要

明るく、ポップなイメージで世界中から愛されているキース・へリング。
へリングは「アートはみんなのために」という信念のもと、1980年代のニューヨークを中心に地下鉄駅構内やストリート、つまり日常にアートを拡散させることで、混沌とする社会への強いメッセージを発信し、人類の未来と希望を子どもたちに託しました。へリングが駆け抜けた31年間の生涯のうちアーティストとしての活動期間は10年程ですが、残された作品に込められたメッセージはいまなお色褪せていません。
本展は6メートルに及ぶ大型作品を含む約150点の作品を通してヘリングのアートを体感いただく貴重な機会です。社会に潜む暴力や不平等、HIV・エイズに対する偏見と支援不足に対して最後までアートで闘い続けたへリングの作品は、時空を超えて現代社会に生きる人々の心を揺さぶることでしょう。

キース・ヘリング (1958-1990)
アメリカ北東部ペンシルベニア州に生まれる。1980年代初頭にニューヨークの地下鉄駅構内で、使用されていない広告板を使ったサブウェイ・ドローイングと呼ばれるプロジェクトで脚光を浴びる。アンディ・ウォーホル(1928-1987)やジャン=ミシェル・バスキア(1960-1988)と共にカルチャーシーンを牽引し、国際的に高い評価を受ける。日本を含む世界中での壁画制作やワークショップの開催、HIV・エイズ予防啓発運動や児童福祉活動を積極的に展開したことでも知られる。エイズによる合併症により31歳で死去。
【広報文1】(約90字)
「アートはみんなのために」という信念のもと、NYの地下鉄駅構内での制作活動を皮切りに、絵画、彫刻、また舞台セットやポスターの制作など多彩な分野で活躍したキース・ヘリング(1958-1990)の大規模な個展。

【広報文2】(約120字)
「アートはみんなのために」という信念のもと、ニューヨークの地下鉄駅構内での制作活動を皮切りに、絵画、彫刻、また舞台セットやポスターの制作など多彩な分野で活躍したキース・ヘリング(1958-1990)。約150点の作品によりヘリングのメッセージをさぐります。

【広報文3】(約160字)
「アートはみんなのために」という信念のもと、ニューヨークの地下鉄駅構内での制作活動を皮切りに、絵画、彫刻、また舞台セットやポスターの制作など多彩な分野で活躍したキース・ヘリング(1958-1990)の大規模な個展。日本初公開となる貴重なドローイングや幅6メートルに及ぶ大作を含む約150点により、今も色褪せないヘリングのメッセージをさぐります。

展覧会の構成と見どころ
第1章 公共のアート
1978年、故郷のペンシルベニア州からニューヨークに移ったヘリングは、絵画だけでなく映像やインスタレーションなど多様な美術表現を学びながら、美術館など従来の展示空間だけでなく、公共空間でアートを展開する方法を模索しました。中でも、人種や階級、性別、職業に関係なく多くの人々が利用する地下鉄に注目。「ここに描けばあらゆる人が自分の作品を見てくれる」と、駅構内の空いている広告板に貼られた黒い紙にチョークでドローイングを描きました。シンプルな線で素早く描き出された人間や動物から宇宙船に至るまでの自由奔放なイメージは、多くのニューヨーカーの心と記憶に刻み込まれました。

第2章 生と迷路
1980年代のニューヨークは、HIVの蔓延が社会に暗い影を落としつつありましたが、ペンシルベニア州ピッツバーグから移ってきたばかりのヘリングにとっては、日々新しい文化が生み出されゲイカルチャーも盛り上がる自由で刺激的な場所でした。混沌としながらも希望に溢れるこの街で解放されたヘリングは、生の喜びと死への恐怖を背負いながら、自らのエネルギーを創作へと注ぎ込んでいきます。

第3章 ポップアートとカルチャー
アメリカが経済不況にあった1980年代、ニューヨークは現在以上に犯罪が多発する都市として知られており、ドラッグや暴力、貧困がはびこる状況にありました。それでもクラブ・シーンは盛り上がり、ストリートアートが隆盛を極めます。特に、ヘリングにとってのクラブは、踊りと音楽に酔いしれるだけではなく、創作のアイデアが湧き出る神聖な場所でもありました。多様な文化が混ざり合う環境で、ヘリングは舞台芸術や広告、音楽などと関わりながら制作の場を広げていくことになります。本章で紹介する幅6メートルに及ぶ『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セットは、ダンサーが踊るように描かれており、実際にこの作品の前でブレイクダンスが披露されました。

第4章 アート・アクティビズム
ヘリングは大衆へダイレクトにメッセージを伝えるため、ポスターという媒体を使いました。題材は核放棄、反アパルトヘイト、エイズ予防や性的マイノリティのカミングアウトをテーマとする社会的なものから、商業的なものまで100点以上にも及びます。
アートの力は人の心を動かし世界を平和にできると信じていたヘリングは、ポスターだけでなくワークショップや壁画といった多くの媒体を使ってメッセージを送り続けました。

第5章 アートはみんなのために
アートを大衆に届けたいと考えたヘリングは、自身がデザインした商品を販売するアート活動・ポップショップや、世界の都市数十ヶ所で制作された彫刻や壁画といったパブリックアートなどを通して、彼らとのコミュニケーションを図りました。本章のメインとなる《赤と青の物語》にもヘリングのそのような思いが反映されています。本作は、絵画の連なりから1つのストーリーを想像させ、子どもだけでなく大人にも訴えかける視覚言語が用いられた、ヘリングの代表的な作品のひとつです。

第6章 現在から未来へ
1988年にエイズと診断されたヘリングはその後、死を意識ながらも最後まで自らの思いを未来へとつないでいこうとしました。本章では、最後の個展に出品された三角形の変形キャンバスによる大作《無題》(1988年)のほか、ヘリングの最もポピュラーなモチーフのひとつである「ラディアント・ベイビー」を含む《イコンズ》、22歳の頃のドローイングを17点からなる大画面の版画にした《ブループリント・ドローイング》といった、1990年に亡くなる直前に制作された作品を中心に紹介します。

スペシャル・トピック
キース・ヘリングと日本
日本に対して特別な想いを抱いていたヘリングが初来日したのは、今からおよそ40年前の1983年。東洋思想や書は以前よりヘリングに影響を与えており、来日の際は扇子や掛け軸など日本特有の品々に墨を用いたドローイングを制作しました。1988年にはヘリングがデザインしたグッズを販売するポップショップ東京を青山にオープンし、大きな話題を呼びます。本展では、茶碗や扇子などポップショップ東京のために制作された代表的なアイテムを紹介します。

開催概要

会期
2025年2月1日(土)〜2025年4月6日(日)
会場 茨城県近代美術館
住所 310-0851 茨城県水戸市千波町東久保666-1 Google Map
時間
9:30〜17:00(最終入場時間 16:30)
休館日
月曜日 ただし2月24日は開館、翌日休館
入場料
一般1,360(1,240)円/満70歳以上680(620)円/高校生1,130(980)円/小中生550(420)円
※( )内は20名以上の団体料金 
※障害者手帳・指定難病特定医療費受給者証等をご持参の方および付き添いの方(1名)は無料
※春休み期間を除く土曜日は高校生以下無料
※2月1日(土)は満70歳以上の方は無料
TEL 029-243-5111
URL
【茨城県近代美術館 公式サイト】
https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
SNS
主催 茨城県近代美術館
特別協力 中村キース・ヘリング美術館
協賛 ぴあ
企画 朝日新聞社/東映
後援 水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局/Lucky FM茨城放送
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イベント

講演会「1980年代のキース・へリング」
講師:村田真氏(美術評論家/BankARTスクール校長)
聞き手:乾健一(本展担当学芸員)
日時:2025年2月24日(月・振) 14:00~15:30
会場:地階講堂
定員:250名(申込不要、参加無料)

ワークショップ「ことばでつなぐ美術鑑賞ワークショップ」
視覚に障がいがある(目が見えない・見えにくい)ナビゲーターと、目が見えるナビゲーターと一緒に、自由に語り合いながら、ゆっくりとツアー形式で展覧会を鑑賞します。
講師:視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ(代表 林建太氏 他3名)
日時:2025年3月2日(日) (1)午前 10:30~12:30 (2)午後 14:30~16:30
会場:地階講座室、2階企画展示室
対象:障がいの有無に関わらず、中学生以上どなたでも
定員:(1)午前16名 (2)午後16名
参加費:無料(ただし要企画展チケット)
申込方法:オンラインのみ(当館HPの専用フォームから要事前申込)
申込締切:2025年1月21日(火)17:00
応募者多数の場合は、抽選での選考を行います。参加の可否は1月下旬頃にお知らせいたします。

令和6年度美術館アカデミー
「キース・へリングとアメリカ1960年代~1980年代―アメリカン・ポップカルチャーとその周辺―」

講師:君塚淳一氏(茨城大学教育学部教授)
日時:2025年2月9日(日) 14:00~15:30
会場:地階講堂
定員:250名(要事前申込、参加無料)

【美術館アカデミー申込方法】
(1)来館:当館総合受付にて申込書を記入
(2)往復はがき:往信用文面に希望者全員(1枚につき4名様まで)の氏名、代表者の住所と電話番号、返信用宛名面に住所と氏名を記入し、当館「美術館アカデミー係」まで送付
(3)専用フォーム:当館HPから申込み

学芸員によるギャラリー・トーク
講師:乾健一(本展担当学芸員)
日時:2025年2月16日(日) 14:00~15:00 ※キース・ヘリングの命日にあわせて開催します
会場:2階企画展示室
定員:なし(申込不要、要企画展チケット)

学芸員による鑑賞講座
講師:乾健一(本展担当学芸員)
日時:2025年3月9日(日) 14:00~15:30
会場:地階講堂
定員:250名(申込不要、参加無料)

※各イベントは、内容が変更または中止になる場合があります。ご来館の際は、当館HPでご確認いただくか、当館までお問い合わせください。 

音声ガイド

俳優の磯村勇斗さんが、初めて音声ガイドに挑戦!キース・ヘリングの人生と作品の魅力について、わかりやすくご案内します。
アプリ配信:料金700円(税込)

磯村勇斗(いそむら・はやと)
1992年9月11日生まれ、静岡県出身。2017年、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』で話題に。映画『月』、『正欲』に続き、2024年には主演映画『若き見知らぬ者たち』が公開。

グッズ販売
本展のためだけにデザインされたアイテムや、お土産にぴったりなお菓子など展覧会オリジナルグッズが登場!展覧会のロゴや、へリングの作品があしらわれた特別なグッズをはじめ、ヘリングのアイテムが勢ぞろい。特設ショップで是非お手にとってみてください。

会場での写真撮影
「スペシャル・トピック キース・ヘリングと日本」を除いて、来館者による写真撮影が可能です(動画は不可)。

広報用画像一覧

  • 画像説明《無題(サブウェイ・ドローイング)》 1981-83年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明《無題》 1983年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明『スウィート・サタデー・ナイト』のための舞台セット 1985年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明《アンディ・マウス》 1986年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明《沈黙は死》  1989年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明楽しさで頭をいっぱいにしよう!本を読もう! 1988年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明《イコンズ》 1990年
    中村キース・ヘリング美術館蔵 Keith Haring Artwork ©Keith Haring Foundation
  • 画像説明Photo by ©Makoto Murata
  • 画像説明
  • 画像説明

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