プレスリリース
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土とともに
美術にみる〈農〉の世界
―ミレー、ゴッホ、浅井忠から現代のアーティストまで―
茨城県近代美術館(水戸市千波町東久保666-1)にて、「土とともに 美術にみる〈農〉の世界 ―ミレー、ゴッホ、浅井忠から現代のアーティストまで―」を2023年7月8日(土)より9月3日(日)まで開催いたします。近年、地球規模の気候変動や武力紛争によって生じる食糧危機が身近となるなか、わたしたちの命を支える〈農〉があらためて注目されています。本展では、日本やフランスの農村風景、農婦と子どもの姿、社会派の画家が描く農民運動、農業にまつわる現代アートなど、多彩な〈農〉のイメージを紹介します。日本各地の美術館などから選りすぐった約100点の作品により、美術にみる〈農〉の世界をお楽しみください。
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展覧会概要
近年、気候変動や武力紛争によって生じる食糧危機が身近となるなか、わたしたちの命を支える〈農〉があらためて注目されています。本展はこの〈農〉をテーマとするものですが、ここでの〈農〉とは、田畑を耕して農作物を作ることに加え、農家の人々や農村の風景を含め、農業をとりまく諸々のことがらを指します。
絵画作品には昔から、農作業をする人々の姿が描かれてきました。19世紀には、現実をありのままに描く自然主義芸術のモティーフとして、また産業革命後には都会人を癒す風景として、田園や農民がよりクローズアップされます。一部の画家たちは、とりわけ働く農婦の姿に健康的な美を見出し描く対象としました。一方で、農村における貧困や農民運動などをテーマとする画家たちも登場します。第二次大戦後の高度成長を経た日本では、あらためて人間と自然との関係に注目し、独自の感性で〈農〉にアプローチする作家たちが現れています。
本展では、〈農〉をめぐる多様な作品を5つのテーマに分けて考察します。日本各地の美術館などから選りすぐった約100点の作品により、美術にみる〈農〉の世界をお楽しみください。
農村や農民が描かれた絵画から、農業をテーマとする現代アートまで、日本各地の美術館などから精選した約100点により、美術に表れた〈農〉のイメージを探ります。
【広報文②】(147字)
近年、気候変動や武力紛争によって生じる食糧危機が身近となるなか、あらためて注目される〈農〉をテーマとする企画展。日本やフランスの農村風景、農婦と子どもの姿、農民運動の諸相、農業にまつわる現代アートなど、〈農〉をめぐる多様な作品を5つの章に分けて約100点展示し、美術にみる〈農〉の世界を考察します。
展覧会構成と主な出品作品
第Ⅰ章 田園風景の発見 フランスと日本
ジャン=フランソワ・ミレー 《刈り入れ》 1866-67年 ひろしま美術館蔵
浅井忠 《フォンテンブローの夕景》 1901年 千葉県立美術館蔵
第Ⅱ章 ふるさとへの想い わが愛しき農村
酒井三良 《田園秋色図》 1921-23年 福島県立美術館蔵
福田豊四郎 《山菜売る人達》 1932年 秋田県立近代美術館蔵 *後期(8/8-9/3)展示
第Ⅲ章 畑のマリア モデルとしての農婦と子
カミーユ・ピサロ 《立ち話》 1881年頃 国立西洋美術館(松方コレクション)蔵
フィンセント・ファン・ゴッホ 《座る農婦》 1884-85年 公益財団法人諸橋近代美術館蔵
第Ⅳ章 現実と抵抗と はたらく農民への共感
鈴木賢二 《忍草(俺たちの土地)》 1963年頃 栃木県立美術館蔵
飯野農夫也 《“土”の芝居》 1955年 飯野農夫也画業保存会蔵
第Ⅴ章 アートの土壌としての農
草間彌生 《南瓜》 1984年 町田市立国際版画美術館蔵
雨宮庸介 《Apple》 2023年 作家蔵
【油彩画24点、日本画24点、水彩・パステル9点、版画42点、彫刻11点等/一部作品は展示替え有り】
見どころ
1.〈農〉をめぐる近現代の美術作品を多彩なジャンルから紹介!
近代以降のフランスと日本における、農村や農民をモティーフとする絵画や彫刻、農業をとりまく多様な事象をテーマとする現代アートなど、日本各地から精選した、〈農〉をめぐる多彩なジャンルの作品約100点を展示。
2. ミレーやゴッホらの有名画家による農婦のイメージ
バルビゾン派のミレー、印象派のピサロらが描いた、魅力的な農家の女性像に加え、オランダ時代のゴッホによる農婦像を紹介。画家たちは、農作業や家事育児に励む女性たちに労働の尊さと健康美を見出しました。
3. 明治から昭和の画家たちが描いた、ふるさとの風景
明治時代には日本人口の約7割、第二次大戦後直後には約5割が農家でした(農業従事者数とは別)。農村出身の画家たちの中には、郷里にとどまる場合も、あるいは郷里を離れて都会や海外へ出た場合も、愛する故郷を度々描いた者がいました。小川芋銭や小野竹喬などの近代日本画に描かれた農村を中心に紹介します。
4. 弱者への共感、農村問題への関心に基づいて表された農民たちの姿
農村は、理想郷のごとく描かれることもありましたが、実際の農民たちは、生活上の困難に直面することが多かったといえます。そうした農民の現実を見つめ、既存の権力に抵抗し立ち上がる農民運動をテーマにした作品に焦点を当てます。日本の版画家たちに大きな影響を与えたドイツの女性画家ケーテ・コルヴィッツの連作『農民戦争』全点、そして北関東を中心とする日本の版画運動家たちによる木版画などを展示します。
5. 多様なアプローチで〈農〉にせまる現代アートの競演
福田玲子、野沢二郎、大森薫子ら茨城ゆかりの作家、草間彌生、米谷健+ジュリア、雨宮庸介、スプツニ子!ら国際的に活躍するアーティストたちによる、多様な〈農〉へのアプローチを紹介。宮城在住の日本画家、浅野友理子による茨城のほしいも産業をテーマにした新作も。〈農〉にまつわる魅力的なアートが一堂に会します。
開催概要
会期 |
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会場 | 茨城県近代美術館 |
住所 | 310-0851 茨城県水戸市千波町東久保666-1 Google Map |
時間 |
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休館日 |
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入場料 |
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TEL | 029-243-5111 |
URL |
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SNS | |
主催 | 茨城県近代美術館 |
後援 | 水戸市/朝日新聞水戸総局/茨城新聞社/NHK水戸放送局/産経新聞社水戸支局/東京新聞水戸支局/日本経済新聞社水戸支局/毎日新聞水戸支局/読売新聞水戸支局/LuckyFM茨城放送 |
協賛 | 株式会社常陽銀行 |
会期中のイベント
(1)講演会「地母神、母、乙女―農村の女性はどう描かれたか」
講師:馬渕明子氏(日本女子大学名誉教授・前国立西洋美術館長)
日時:2023年7月29日(土) 午後2時~午後3時30分
定員:250名(要事前申込、参加無料)
会場:地階講堂
講演会申込方法:
①来館:当館総合受付にて申込書を記入
②往復はがき:往信用文面に希望者全員(1枚につき4名様まで)の氏名、代表者の住所、電話番号、返信用宛名面に代表者の住所と氏名を記入し、当館「美術にみる〈農〉の世界 講演会係」まで送付
③当館ウェブサイトの参加申込フォームにて申込み
※定員に達し次第、申込みを締め切ります。
(2)アーティスト・トーク「りんご、石、人」
講師:雨宮庸介氏(本展出品作家)
日時:2023年8月27日(日) 午後2時~午後3時30分
会場:地階講堂(申込不要、参加無料)
(3)学芸員による鑑賞講座
講師:永松左知(本展担当学芸員)
日時:2023年8月5日(土) 午後2時~午後3時
会場:地階講堂(申込不要、参加無料)
(4)キッズツアー「アートの〈農〉を旅してみよう」
対象:小学生以上
講師:永松左知(本展担当学芸員)
日時:2023年8月16日(水) 午後2時~午後3時
会場:企画展示室(申込不要、要企画展チケット)
(5)ワークショップ「農カラーで草木染め体験」
※農カラー:農業廃棄物を活用して作り出した色のこと
講師:フタシバ(染色クリエイターユニット)
日時:2023年8月20日(日) 午前10時~/午後3時~
会場:地階講座室
定員:午前・午後 各15名程度(要事前申込[Webのみ]、要企画展チケット及び参加費1,000円)
【申込多数の場合抽選、7月14日(金)まで申込受付】
ワークショップ申込方法:当館ウェブサイトの参加申込フォームにて申込み
※イベント詳細、申込方法等につきましては当館HPをご覧いただくか、お問い合わせください。
広報用画像一覧
- ジャン=フランソワ・ミレー《刈り入れ》 1866-67年 ひろしま美術館蔵
- ジャン=フランソワ・ミレー《落ち穂拾い(初版)》 1855年 山梨県立美術館蔵
- 酒井三良《田園秋色図》 1921-23年 福島県立美術館蔵
- ジュール・ブルトン《朝》 1888年 山梨県立美術館蔵
- フィンセント・ファン・ゴッホ 《座る農婦》 1884-85年 公益財団法人諸橋近代美術館蔵
- 新居広治《農婦(砂川)》 1956年頃 町田市立国際版画美術館蔵
- 福田豊四郎《秋田のマリヤ》 1948年 秋田県立近代美術館蔵 *前期(7/8-8/6)展示
- 雨宮庸介《Apple》 2023年 作家蔵
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