
プレスリリース
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ジョセフ・アルバースの授業
色と素材の実験室
DIC川村記念美術館(千葉県佐倉市坂戸631)は、「ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室」を2023年7月29日(土)より11月5日(日)まで開催いたします。本展は、画家、デザイナー、そして美術教師としてドイツとアメリカで活動したジョセフ・アルバース(1888–1976)の制作者/教師という両側面に迫る日本初の回顧展です。
イェール大学で色彩の授業を行うアルバースと学生 1952年 撮影者不詳 ジョセフ&アニ・アルバース財団
Courtesy of the Josef and Anni Albers Foundation
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展覧会概要
ジョセフ・アルバース(1888–1976)は画家、デザイナー、そして美術教師として知られています。ドイツで生まれた彼は、造形学校バウハウスで学び、のちに教師となって基礎教育を担当しました。同校の閉鎖後は渡米し、ブラックマウンテン・カレッジや、イェール大学に勤務。戦後アメリカの重要な芸術家たちを育てました。
アルバースは授業の目的を、「目を開くこと」だと述べています。彼はただ知識を教えるのではなく、学生に課題を与え、手を動かして考えることを促しました。そうして答えを探究することで、色彩や素材のもつ新しい可能性を自ら発見させようとしたのです。そしてアルバース自身もまた、生涯にわたり探究を続けました。そこから生み出されたのが、バウハウス時代のガラス作品から、家具や食器などのデザイン、絵画シリーズ〈正方形讃歌〉に至る、驚くほど多様な作品群です。
本展ではアルバースの作品を、彼の授業をとらえた写真・映像や、学生による作品とともにご紹介します。制作者/教師という両側面からアルバースに迫る、日本初の回顧展です。
みどころ
1.ジョセフ&アニ・アルバース財団の全面的な協力を得て実現する、日本初の回顧展。国内初公開作品を含む絵画や関連資料など、約100点を展観します。
2.画家としてのアルバースのみならず、教育者という側面にもスポットライトを当てます。実験的な授業をとらえた写真や映像、学生の作品もご紹介します。
3.アルバースの出した課題に挑戦できるワークショップ・スペースを会場内に設けます。学生を夢中にさせた彼の授業を、ぜひ体験してみてください。
展示構成
1章 バウハウス―素材の経済性(1920–1933)
ドイツのヴァイマールに創設されたバウハウスに、アルバースは当初学生として、のちには教師として、閉校時まで携わります。教師として彼が主に担当したのは、専門教育に先立つ、造形のための基礎演習でした。現在ではとりわけ色彩への取り組みで知られるアルバースですが、授業で一貫して重視したのは、素材の性質を把握し、効率よく扱う方法を習得することです。バウハウスではガラス画工房や家具工房でも教え、家具、食器などのデザインを手掛けるほか、ガラス作品も制作しました。
2章 ブラックマウンテン・カレッジ―芸術と生(1933–1949)
バウハウスが閉校してまもなく、アルバースは創立されたばかりの学校、ブラックマウンテン・カレッジから招聘を受け、妻のアニとともにアメリカに移住します。リベラルアーツ教育を目指した同校では、芸術がカリキュラムの中心に位置づけられていました。この新しい環境で、アルバースは自然物を素材として課題に用いるなど、より先進的な課題を授業に取り入れていきます。この地で過ごした約15年間は、抽象絵画や版画にも取り組み、後の展開につながる重要な時期となりました。
3章 イェール大学以後―色彩の探究(1950–)
1950年、アルバースはイェール大学に着任します。この頃から、彼は色彩への取り組みで知られるようになっていきました。彼の色彩課程では、さまざまな色の錯覚を作り出すことが求められ、学生たちは試行錯誤しながら課題と向き合うことで、色彩をより正確に見て、選び出す経験を積みました。一方、この年から20年以上にわたって続けられた絵画シリーズ〈正方形讃歌〉は、正方形による決まったフォーマットに色彩を配置した作品で、隣接する色同士がさまざまな効果を生み出しています。色彩を移ろいやすいものと考え、そのはたらきを動的に捉えようとするアルバースの探究が、ここには反映されているといえるでしょう。画家としての彼を一躍有名にしたこのシリーズとともに、主著『色彩の相互作用』(邦題:『配色の設計』)にも使われた学生の作品を展示することで、アルバースの色彩への取り組みを再考します。
4章 版画集〈フォーミュレーション:アーティキュレーション〉(1972)
1972年、アルバースは版画集〈フォーミュレーション:アーティキュレーション〉を出版します。過去に制作した作品を元にした、集大成ともいえるこの版画集から、本展では15点をご紹介します。各作品にはアルバース自身のテキストが付されており、それらをイメージと共に読むことで、彼の造形に対する思考や色彩への探求を追体験できるでしょう。
アルバースの授業に挑戦!(ワークショップ・スペース)
アルバースの課題に挑戦できる常設のワークショップ・スペースを設けます。実際に手を動かし挑戦してみることで、色の不思議さや楽しさを再発見できることでしょう。ヒントとなる解説動画もご用意しています。
課題1 色のマジック:1つの色が2つに見える
課題2 3色の世界:同じ色から違う世界が生まれる
課題3 透明のトリック:透けていないのに透けて見える
課題4 ひだ折りの練習:しなやかな紙が立ち上がる
※アルバースと学生たちは、新聞、雑誌や包装紙など、身近なものを活用して課題に取り組みました。本ワークショップでは色彩や印刷等に関わる4社からご協力をいただき、紙のアップサイクルにも取り組んでいます。(協力:エヒメ紙工株式会社、グリム・エヒメ株式会社、株式会社竹尾、DICデコール株式会社)
開催概要
展覧会名 | ジョセフ・アルバースの授業 |
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会期 |
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会場 | DIC川村記念美術館 |
住所 | 285-8505 千葉県佐倉市坂戸631 Google Map |
時間 |
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休館日 |
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入館料 |
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TEL | 050-5541-8600(ハローダイヤル) |
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主催 | DIC株式会社 |
特別協力 | ジョセフ&アニ・アルバース財団、東京国立近代美術館 |
協力 | エヒメ紙工株式会社、グリム・エヒメ株式会社、株式会社竹尾、DICデコール株式会社 |
後援 | 千葉県、千葉県教育委員会、佐倉市、佐倉市教育委員会 |
会期中のイベント
※詳細と申し込み方法は公式サイトでお知らせします
※やむを得ず記載内容を変更する場合があります
講演会
①ブレンダ・ダニロウィッツ(ジョセフ&アニ・アルバース財団チーフ・キュレーター)
7月29日(土) 13:30-15:30
要予約|入館料のみ
②沢山遼(美術批評家)
9月23日(土) 13:30-15:00
要予約|入館料のみ
学芸員によるギャラリートーク
学芸員が本展の作品解説をいたします。
8月12日(土)、9月17日(日)、10月20日(金) 各日11:30より
当日受付|入館料のみ
定時ガイドツアー
毎日14:00より当館ガイドスタッフがコレクション展示を含めた館内の展示をご案内します。
当日受付|入館料のみ
ワークショップ:インタラクション・オブ・カラー ──色の相互作用を体験する
永原康史(グラフィックデザイナー、ジョセフ・アルバース『配色の設計』監訳者)
8月19日(土) 13:30-15:30
要予約
ラーニング:アルバースの授業に挑戦!
亀山裕亮(本展担当学芸員)
8月10日(木)、26日(土)、9月9日(土) 、16日(土)、29日(金)、10月9日(月・祝)、21日(土)、28日(土)
各日11:30-12:15 ※課題は毎回異なります
要予約|入館料のみ
コンサート:サウンドミュージアム・オブ・テルミン
ザ・ぷー=街角マチコ(テルミン)、街角マチオ(ギター&ボーカル)
10月14日(土) 17:45開場 / 18:00開演
一般5,000円、会員4,500円 *当日入館料込み
要予約
茶席特別メニュー
館内の茶席では、和菓子作家・坂本紫穗さん監修による本展の特別メニューをご用意しています。季節ごとに替わる2種類のオリジナル和菓子をお楽しみください。
■色彩演習|提供期間:7月29日(土)-9月3日(日)
■正方形讃歌|提供期間:9月5日(火)-11月5日(日)
広報用画像一覧
イェール大学で色彩の授業を行うアルバースと学生 1952年 撮影者不詳 ジョセフ&アニ・アルバース財団
Courtesy of the Josef and Anni Albers Foundationジョセフ・アルバース《破片の入ったグリッド絵画》1921年頃 ジョセフ&アニ・アルバース財団
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217
Photo: Tim Nighswander/Imaging4Artジョセフ・アルバース スタッキング・テーブル 1927年頃 ジョセフ&アニ・アルバース財団
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217
Photo: Tim Nighswander/Imaging4Art作者不詳[バウハウスの学生]《紙による素材演習》制作年不詳(2023年再制作) ミサワホーム株式会社
ジョセフ・アルバース リーフ・スタディ I 1940年頃 ジョセフ&アニ・アルバース財団
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217
Photo: Tim Nighswander/Imaging4Art作者不詳[ブラックマウンテン・カレッジの学生]マチエール(黄色い四角が塗られた石、紙)1940年代頃 ジョセフ&アニ・アルバース財団
ジョセフ・アルバース《3つの茶色+黄土色》1948–57年 ジョセフ&アニ・アルバース財団
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217
Photo: Tim Nighswander/Imaging4Artジョセフ・アルバース《プリズムのような II》1936年 ジョセフ&アニ・アルバース財団
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217
Photo: Tim Nighswander/Imaging4Artジョセフ・アルバース《正方形讃歌のための習作:針葉樹の中心》1961年 公益財団法人アルカンシエール美術財団 / 原美術館コレクション
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217ジョセフ・アルバース《正方形讃歌》1952–54年 DIC川村記念美術館
© The Josef and Anni Albers Foundation / JASPAR, Tokyo, 2023 G3217作者不詳[イェール大学の学生]色彩演習 1958–60年頃 ジョセフ&アニ・アルバース財団
Courtesy of the Josef and Anni Albers Foundationジョセフ・アルバースの授業展ポスター
展示風景
© The Josef and Anni Albers Foundation展示風景
© The Josef and Anni Albers Foundation展示風景
© The Josef and Anni Albers Foundationワークショップ・スペース
茶席特別メニュー「正方形讃歌」
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