プレスリリース
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山王美術館コレクションでつづる
エコール・ド・パリ展
ローランサン、ユトリロ、モディリアーニ、パスキン、藤田嗣治、キスリング
山王美術館(大阪府大阪市中央区城見2丁目2番27号)にて、「山王美術館コレクションでつづる エコール・ド・パリ展」を開催いたします。ローランサン、ユトリロ、モディリアーニ、パスキン、藤田嗣治、キスリングらエコール・ド・パリを代表する6人の画家がおりなす多彩かつ独創的な芸術をご堪能ください。
展覧会概要
20世紀はじめ、「芸術の都・パリ」には、世界各地から多くの芸術家が集いました。若き芸術家たちは、モンマルトルの「バトー・ラヴォワール(洗濯船)」や、モンパルナスの「ラ・リューシュ(蜂の巣)」といったアトリエ集合住宅に集住し、交流を深めながら制作に励んだのです。
のちに「エコール・ド・パリ」と呼ばれた一群の芸術家たち。その多くは、フランス国外からパリへと渡り、モンパルナスを中心に集まった画家・彫刻家たちでした。ロシアのシャガール、スーティン、イタリアのモディリアーニ、ブルガリアのパスキン、ポーランドのキスリング、日本の藤田嗣治、さらにフランス人画家のユトリロやローランサンらが代表的な画家とされます。彼らは、特定の流派や美術運動のように、明確な芸術理論や主義のもと制作にあたったわけではありません。しかしながら、フォーヴィスムやキュビスムをはじめとする新たな芸術様式や理論に刺激をうけ、ときにはアフリカをはじめとする原始美術をも着想源としつつ、それぞれが母国の伝統や民族性に根ざした独自の表現を探究していきました。1920年代に最盛期をむかえ、第二次世界大戦により実質的な終焉を迎えますが、エコール・ド・パリの画家たちにより、多様かつ豊かな芸術がパリに花開いたのです。
本展では、山王美術館コレクションの中より、ローランサン、ユトリロ、モディリアーニ、パスキン、藤田嗣治、キスリングらの作品を展示いたします。
みどころ
1. エコール・ド・パリを代表する6人の画家がおりなす多彩かつ独創的な絵画の世界
ふたつの大戦のはざま「レ・ザネ・フォル(狂騒の時代)」に花開いたエコール・ド・パリ。芸術の都・パリに世界各地から集った若き画家たちは、アカデミックな規範や様式から解放され、フォーヴィスムやキュビスムをはじめとする新たな芸術様式に刺激をうけながらも、画家自らの芸術表現を模索していきました。
・グレーの諧調に淡い色調、やわらかな筆づかいによる優美な女性像の「ローランサン」。
・哀感ただようパリの街並みを描きつづけた「ユトリロ」。
・細長く引きのばされた人体、官能的な裸婦像と独特のスタイルを確立した「モディリアーニ」。
・「真珠母色」と称された淡い色彩とふるえるような線描が印象的な「パスキン」。
・なめらかな白いカンヴァスに細くしなやかな線描を生かした独自の画風で人気を得た「藤田嗣治」。
・鮮やかな色彩のコントラストと、つややかな質感をもつマティエールが特徴的な「キスリング」。
エコール・ド・パリを舞台に、独自のスタイルを確立したローランサン、ユトリロ、モディリアーニ、パスキン、藤田嗣治、キスリングらの絵画約30点を展示いたします。
2. 新コレクション12点を初展示
近年収蔵した、ローランサン5点、ユトリロ1点、モディリアーニ1点、パスキン1点、藤田嗣治1点、キスリング3点の絵画を本展にて初公開いたします。
3. 「ここでしか会えない芸術作品」
山王美術館では、2009年のオープン以来、コレクションのみによる展覧会を開催してきました。本展で展示する作品の何れもが、「ここでしか会えない芸術作品」です。本展を通じて、山王美術館コレクションの新たな魅力に触れていただければ幸いです。
出品作家解説
マリー・ローランサン(1883-1956)
パリに生まれ、同地にて没。画塾で出会ったブラックを介してピカソら前衛芸術家たちと親交を結ぶ。パステルカラーの色彩とやわらかな筆づかいによる独自の画風をつくりあげた。
モーリス・ユトリロ(1883-1955)
パリに生まれ、ダクスにて没。強度の飲酒ぐせを治すため何度も入退院を繰り返す。治療の一貫として絵画を描き始め、モンマルトルを中心にパリの街並みを描きつづけた。
アメデオ・モディリアーニ(1884-1920)
イタリアに生まれ、パリにて没。はじめ彫刻家を目指すが絵画に転向。細長く引きのばされた人体を特徴とする独特の様式を確立した。35歳の若さで生涯を閉じる。
ジュール・パスキン (1885-1930)
ブルガリアに生まれ、パリにて没。「真珠母色」と称される淡く虹色を帯びた色彩とふるえるような線描が融合した画風に至る。退廃的な生活の末、1930年6月2日にアトリエにて自ら命を断った。
藤田嗣治(1886-1968)
東京に生まれ、チューリッヒにて没。面相筆と墨による黒く細い輪郭線と、なめらかな白い肌のような質感を持つ「乳白色の下地」によりエコール・ド・パリの寵児となる。
モイーズ・キスリング(1891-1953)
ポーランドに生まれ、南フランス サナリーにて没。誠実で社交的な性格から、そのアトリエには多くの芸術家が集った。鮮やかな色彩のコントラストとつややかな質感のマティエールを特徴とする。
開催概要
会期 |
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会場 | 山王美術館 |
住所 | 540-0001 大阪府大阪市中央区城見2丁目2番27号 Google Map |
展示室 | 4階展示室 |
時間 |
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観覧料 |
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TEL | 06-6942-1117 |
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広報用画像について
掲載ご希望の場合には広報担当者までお問合せください。
- 藤田嗣治≪二人の女性と船員≫1932年、山王美術館 © Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2024 G3547
- 藤田嗣治≪横たわる裸婦≫1927年、山王美術館 © Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2024 G3547
広報用画像一覧
- マリー・ローランサン≪少女たち≫1929年、山王美術館
- マリー・ローランサン≪真珠で装うエヴァリン≫1936年、山王美術館
- モーリス・ユトリロ≪サン=リュスティック通り(モンマルトル)≫1919年頃、山王美術館
- モーリス・ユトリロ≪雪のサン=リュスティック通り(冬のサクレクール)≫1940年頃、山王美術館
- アメデオ・モディリアーニ≪ほくろのある女性≫1906-1907年頃、山王美術館
- ジュール・パスキン≪コートのマリネット≫1927年、山王美術館
- モイーズ・キスリング≪路上の女性≫1916年、山王美術館
- モイーズ・キスリング≪庭園の裸婦≫1947年、山王美術館
- モイーズ・キスリング≪ドリー≫1933年、山王美術館
- 展覧会ポスター
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